蛮族(ばんぞく/the beast tribes)

エオルゼアの都市で見かける主要民族と異なる、人間型の民族を指す通称。
本来的には「異民族」に近い意味だが、蔑称としてのニュアンスが強い。

定義からして「蛮族と呼ばれた瞬間に蛮族決定」のような流動的な面もあり、どの民族蛮族とするかは確定しにくいが、2011/06現在の、各非主要民族の評価は以下のようになるのではないだろうか。

二つ名民族関連の深い地域評価
遊牧の民アマルジャ族パガルザンすごく蛮族っぽい
山岳の民イクサル族ゼルファトルかなり蛮族っぽい
深海の民サハギン族蒼茫洋蛮族っぽい
地底の民コボルド族オ・ゴモロ蛮族っぽい
幽谷の民シルフ族黒衣森蛮族と呼ぶ者もいる
行商の民キキルン族エオルゼア全域蛮族とは呼ばれていない?
放浪の民ゴブリン族エオルゼア全域蛮族とは呼ばれていない?
遠方の民ガレアン族ガレマール帝国蛮族とは呼ばれない/むしろ呼ぶ方

蛮族」という言葉の扱いについてはメインクエストでエピソードとして取り上げられるためそれなりのランクの冒険者であれば既知の話題であったと思われるが、2011/08/19発行のウルダハの経済情報誌「ミスリルアイ」に、
近年、獣人の一部を「蛮族」と呼ぶ風潮が広がりを見せている。
帝国が蛮神を呼び降ろした民を「蛮族」と認定し、徹底的な弾圧を加えていることが広く知れ渡ったためだ。

といった記事が掲載され、そのニュアンスが広く周知された。同記事を読む限り、少なくとも「砂蠍衆(あるいはウルダハの法律を司るナル・ザル教団)の法的解釈ではシルフ族ゴブリン族蛮族扱い」であると考えられるが、「獣人の一部」という表現も範囲が微妙であり「獣人であって蛮族でない者とは何か」という疑問が残る。
また、獣人は英語でbeastman、蛮族をbeast tribeであることも考え合わせると、どこまでが蛮族かというその線引きはさらに微妙なものになってくる。

蛮族都市国家の関係

リムサ・ロミンサウルダハグリダニアといった都市では基本的に民族差、部族差に寛容であるが、蛮族をこれらの都市で見かける機会はほとんどない。
逆に言えば、都市で見かけられない民族蛮族と考える事もできるかも知れない。ウルダハに出入りしていたシルフ族は帝国の圧力で身を隠すようになったとの話もある。

グリダニアイクサル族ウルダハアマルジャ族は、明確な敵対関係にあるようで、戦争状態と呼んでも良いと思われる。
ただ、軍隊的なレベルでの対立は明確であるものの、市民レベルではイクサル族と商取引を試みて成果を上げている者や、アマルジャ族との交渉に臨む者もいる。

リムサ・ロミンサの漁業ギルドバラクーダ騎士団サハギン族との対立が強いが、海賊にはサハギン族のシンパ(共感する者)がいると言われており、少なくとも全市民の市民感情的にサハギン族とのコミュニケーションがタブーとされているわけではないようだ。

イシュガルドは木材の資源を巡ってイクサル族と対立関係にあるが、少なくとも市民レベルではグリダニアよりイクサル族に対して寛容とされている*1

蛮族との関わりに見られるニュアンスは、「○○族が敵」といったものではなく「○○族のやり方が国益に反する」、「○○族に迷惑を受けているので追い払う」といったニュアンスであると考えた方が現状に合っているとの印象を受ける。

キキルン族は、リムサ・ロミンサに停泊中の船で見られるほか、ウルダハ国内では事務職に付くなど「都市同盟」と関わりが深いようだ。

蛮族というくくり

何を以て蛮族と呼ぶのかについてゲーム内では明示される機会があるがそれは主観的要素の強いものであり、極論すれば「一個人の行動をもって蛮族認定する」類のものである。
世界の根幹にも関わる要素である可能性があり、安易にゲーム用語なり辞書的定義がされるべきものではないのかも知れない。

蛮神蛮族

公式サイトにおいては「蛮族蛮神を呼び出した」とされているが、

といった関係が成立するのかしないのか、その解釈がエオルゼアの各コミュニティに受け入れられているのかは判然としない。
これについては蛮神を呼ぶ能力があるものの神を呼ばない事を選択したとされているシルフ族がゲーム内で、誰から、どんな状況で何と呼ばれるかを観察すると解決するかもしれない。

都市同盟・文明圏と蛮族

種族解説NPCたち(メレウィナ、ヴァヴァキ、プロスペルランの3名)は「都市同盟に属する」かどうかで主要5種族とそれ以外を分類している。
この分類ではガレアン族は都市同盟の外とされているが、蛮族ガレアン族含めるのは大いに議論の余地があるだろう。
都市国家で生活するキキルンやゴブリンたちは、蛮族なのかと言った議論もある。
なお、種族解説NPCたちは、アマルジャ族等についても、蛮族でも種族でも部族でもなく「民族」と呼んでいる。

コミュニケーションと蛮族

クエストにおいて、主役となる冒険者が「モーグリと話せる」、「アマルジャの言葉がわかる」といった特異性を持っていることがキーワードとして語られることがある。
言語学的な意味なのか、広くコミュニケーションが得意という意味なのかはよくわからないが「通常はコミュニケーションが取れない相手」ということで蛮族というくくりがあり得るかも知れない。
冒険者はなぜ相手の言葉がわかるのか、逆に他の者がなぜ話せないのかが判明すると、この可能性に答えが出るのかも知れない。

身体的特徴

肌の色、髪の色、目の色といった身体的特徴で分類する事も可能であるかも知れないが、多国展開するゲームにおいて少々デリケートな問題であると考えられるので、ここでは追求しない。

英語表記

一般に言う蛮族=barbarianは、元々「異民族、言語が違う(ギリシャ語を話さない)者、「聞き取りにくい言葉を話すもの」といったニュアンスの言葉が語源であったと言われているが、FFXIVにおける蛮族の英語表記は'the beast tribes'となるようだ。
英語サイトのその他の表記も含め獣人と言うといかにも「わるいやつ」的イメージを抱かせるが、beastという表現が蔑視を含むものであるという保証もなく、都市生活を送っているキキルン族ゴブリン族都市国家の市民と価値観を共有していたり、コボルドの冶金術は一目置かれていたりもする。
「シュコォ……シュコォ……」「するるん」「でふっち」等という彼らの言葉に触れていると、案外「barbaroi=聞き取りにくい言葉を話すもの」という定義がぴったりするのではないかとも思えてくる。

関連項目

民族】【部族】【蛮神】【異質なるもの】
*1
参考:クエスト「生命の境界
本記事に対して情報がある方は下記コメント機能をご利用ください。