経済界紛糾!マテリアを巡る動向の今(けいざいかいふんきゅうまてりあをめぐるどうこうのいま)
公式の読み物として旧the Lodestoneで紹介されていた読み物、「ミスリルアイ」の一つ。
旧the Lodestoneは閉鎖したため、現在は読むことが出来ない。
旧the Lodestoneは閉鎖したため、現在は読むことが出来ない。
グランドカンパニー特設ページ 更新 (2011/08/19) 編
経済界紛糾!マテリアを巡る動向の今
ゴブリン族がもたらす知識は市場に活況をもたらすのか?
瞬きせず、涙を流さず、眠りもせず、多忙な貴方に代わって市場をウォッチし続ける霊銀の眼「ミスリルアイ」。
そんな我が編集部が今回注目したのは、ゴブリン族の扱いを巡る商人の対立問題である。
獣人を巡る動向
近年、獣人の一部を「蛮族」と呼ぶ風潮が広がりを見せている。
帝国が蛮神を呼び降ろした民を「蛮族」と認定し、徹底的な弾圧を加えていることが広く知れ渡ったためだ。彼ら獣人を都市内に受け入れるべきか否かについては、我がウルダハにおいても重要な政治的問題として取りざたされ、十余年前に砂蠍衆が獣人排斥の方針を打ち出すこととなった。かくして都市内から獣人は締め出され、国際市場からシルフ族のクリスタル商やゴブリン族の古物商の姿が消えたのである。
この政策は、権益拡大を狙うウルダハ商人からは概ね好評であった。だが、最近になって冒険者たちの間で噂される老ゴブリンの存在が、ふたたびこの問題を表面化させつつある。
老化学者ミュタミクスの存在
ゴブリン族の老科学者ミュタミクスと、その弟子を名乗る小集団がザナラーンにやってきたのは、ごく最近のことである。彼らの目的は定かではないが、荒野の片隅で野営地を築くと「マテリア」なる奇妙な技術を人々に広め始めた。なんでも、この「マテリア」という代物は武具強化の新技法らしく、冒険者たちの間で急速に噂が広がり始めている。
この行動について、一部の商人は新商品の売り込み戦略のひとつと見なし、市場を荒らされるのではないかと警戒を強めているらしい。ある商人に至っては、数名の仲間と連名で不滅隊にゴブリン族の討伐依頼の嘆願書を提出したというから、もはや立派な政治的問題だ。
だが、その一方で、「マテリア」が新たな武器需要の拡大を促すのではないかと期待する向きもある。耳ざとい商人は、早くも「マテリア」で一儲けしようと動き始めており、来るべき活況に水を差すようなゴブリン族の討伐には反対する姿勢を表明している。
都市内からのゴブリン族の排除は明文化された法であるが、荒地に野営することを禁じる法はない。ゴブリン排除を訴える商人と、その居留を認めるように促す商人、ふたつの派閥の板ばさみとなった不滅隊がいかなる選択をするのか。今後の動向に注目したい。
論説委員:ハバク・アルバク