小月「ダラガブ」の異変が示すものは?(しょうげつだらがぶのいへんがしめすものは)
公式の読み物として旧the Lodestoneで紹介されていた読み物、「週刊レイヴン」の一つ。
the Lodestoneは閉鎖したため、現在は読むことが出来ない。

グランドカンパニー特設ページ 更新 (2012/04/05)

小月「ダラガブ」の異変が示すものは?
赤色化に続く、巨大化で混乱拡大

黒衣森の木々の1本、そのまた無数に空いたウロの中の1穴から、鋭いクチバシで一片の真実をつつき出す「週刊レイヴン」主筆のグッドフェローです。今回はエオルゼア各地で話題の、小月ダラガブ」に生じた異変について、お届けしましょう。

解釈巡る論争は決着見えず

大月に寄り添うように、その周囲を巡る小月ダラガブ」。
神話では、月神「メネフィナ」の忠実なる番犬とされるこの衛星の輝きが、赤みを帯び始めたのは数ヶ月前のこと。以来、徐々に輝きを増し続け、最近では大きく膨張しはじめている。今や天に浮かぶ赤き 「ダラガブ」を見て、不安を抱かない人などいないだろう。

赤色化が始まってからというもの、さまざまな人が、この不気味な現象の原因を探ろうと試みてきた。だが、ある者は「番犬ダラガブが女神に仇なす魔物に噛みつき、返り血を浴びたからだ」といい、別の者は 「第七霊災の予兆に違いない」と主張するといった具合で、その解釈は千差万別。イシュガルドの天文学者が、「邪竜復活の兆しである」とする学説を発表したこともあるが、この説を本気で信じているのはイシュガルド人くらいのものだろう。
商魂たくましいウルダハ人といえば、「ダラガブの異変」を商機に変えようと、詐欺まがいの商品の売り込みに躍起な様子。どんなに不吉な噂がたとうが、その噂を一枚でも多くのギルに変えることにしか関心がないウルダハ商人の勢には、あきれるべきか感心すべきか、迷うところである。
一方、警戒を要する事件の噂も聞こえ始めている。小月を「救世神ダラガブ」と称して崇め、生け贄を捧げる邪悪な儀式を繰り返す、「最後の郡民」なるカルト教団が登場。誘拐騒ぎも発生しているとのことなので、ぜひ注意してほしい。
10年前の異変
「未来を知りたくば、過去に問え」とは、古代アラグ帝国の遺跡発掘に生涯を費やした、聖コイナクの名言である。
この聖人の言葉に従い、筆者は神勇隊司令砦を訪ね、記録文書を調査させてもらった。神勇隊は過去150年にわたり、イクサル族気球部隊を警戒してきた。それはつまり、神勇隊の監視記録は、天の観察記録にほかならないということだ。結果として、筆者は10年前に記されたひとつの記録にたどりつくことができた。
10年前のある晩、東部森林の監視哨で空を監視していた隊士が、「ダラガブ」が赤く輝いていることに気づき、隊付きの幻術士に報告をあげていたのである。ただし、このときの異変はごく短いものであり、夜明け前に「ダラガブ」は元の色に戻ったようだ。
過去、150年間において、たった一度だけであるが、「ダラガブ」の赤色化現象は起きていた。この事実が示すこととは? そして、昨今の赤色化が示すものとは? まだその「答え」を見つけるには至っていないが、巷で噂される「第七霊災の予兆」説が外れていることを願うばかりである。

オリバー・グッドフェロー

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