ダラガブ(だらがぶ/Dalamud)
第七霊災発生以前、エオルゼアで見られた赤い月。

かつては、エオルゼアから見える「月」に随伴した小さな赤い星として知られており、いわゆる月は「大月」、ダラガブは「小月」と呼ばれ、2つあわせて「双月」と呼ばれていた。
第六星暦1572年頃から、いつの間にか大月の軌道を離れて南の空に張り付き、その大きさを増して、patch1.22頃にはついには大月よりも大きく見えるに至り、世界を赤く照らすようになった。
最終的にはエオルゼアに大接近し、隕石状の小片を降り注がせた後、崩壊した。

崩壊については、新生前の段階では、ムービーで見られる映像だけであり憶測が含まれるが、崩壊の際ダラガブから「バハムート」らしき強大な魔物が出現して大破壊をもたらしており、「ダラガブバハムートを封印するために作られたものだった」との解釈もある。バハムートの再封印(の失敗)を思わせるシーンもあり、新生の世界でバハムートダラガブがどのような状態になっているのかは不明である。

なお、「大月」の方についてはゲーム内で得られる情報が少なく、よくわかっていない。
いわゆる地球の月のように思っていてもよいようだ。

天文的な意味

当初はNPCの言葉で「衛星の衛星」、「孫衛星」と説明され、実際に大月に随伴して空を回っているように見え、実際にそのような軌道を持っていたと思われるが、第七霊災の噂が流れ始めて後、あたかも静止衛星であるかのように南の空の一定の場所に留まり、段階的にその大きさを増し、接近が囁かれた。

当初は一般の星と大差ない大きさだったが、大きくなるにつれてその模様や形も肉眼で観察しやすくなり、人工物を思わせる突起物のようなものも観測されるようになった。

最終的には鍵状の構造物の落下と共に機械的に分解する様が見られた。

文化的な意味

サービス開始当初からダラガブは存在していたと思われるが、その存在感は他の星々と大差はなかっただろう。patch1.17で「ダラガブの輝きに変化があった」と主張するNPCが現れ、クエスト「月の胸騒ぎ」、公式イベントハンターズムーン/双月の噂」で取り上げられて以降徐々にその姿と存在感を増していった。

旧サービスの終了時に公開されたムービーを見る限り人工物であることは明らかであるが、少なくとも旧サービスの時代の多くの人々にとってはダラガブが人工物であること自体は大して重要ではなかったのであろう。ダラガブが脅威として認識された後の時期においても、神話、宗教、迷信的な解釈が多く見られた。

月を十二神の一柱「月神メネフィナ」、それに随伴する月を「月神メネフィナの番犬、ダラガブ」とする表現も使われる。
大月」を「メネフィナ」と呼び習わしている可能性もあるが、ゲーム内ではダラガブを衛星「ダラガブ」と表現することがあるのに対し、明確に衛星「メネフィナ」と表現する描写はないようだ。

クエストにおいてラノシアハムレットのワイン職人は「ワインの仕込みはダラガブの輝きが強い時期がよい」と主張していたが、それが年間のスケールで見た季節的な物であるのか、月齢や潮位といった月間単位の物であるのか、大気の澄み具合と言った気候的要素、あるいはもっと別な要因、また、迷信やジンクスといったものだったのかは不明である。
ザナラーンの熱波やラノシアの地震が蛮神と共に語られていたこともあり、あながち根も葉もない話と一蹴できるものではないのかも知れない。

参考

ダラガブが物語で初めて取り上げられたのは「→ハンターズムーン/双月の噂」であると思われるが、当時のイラストでも小さな丸い月らしきもののシルエットには小突起が描かれ、「人工天体」を連想させるものとなっていた。

英語表記は「Dalamud」。明らかに音が違う点は興味深い。

関連項目

月の胸騒ぎ】【メネフィナ】【ハンターズムーン