守護天節/事の顛末(しゅごてんせつことのてんまつ)
公式の読み物として旧the Lodestoneで紹介されていた読み物、「週刊レイヴン」の一つ。
旧the Lodestoneは閉鎖したため、現在は読むことが出来ない。
旧the Lodestoneは閉鎖したため、現在は読むことが出来ない。
守護天節/事の顛末 (2011/11/02) 編
黒衣森の木々の1本、そのまた無数に空いたウロの中の1穴から、鋭いクチバシで一片の真実をつつき出す「週刊レイヴン」主筆のグッドフェローです。いよいよ訪れた「守護天節」。先日お伝えしたインプたちの集団脱走事件が、遂に決着を見たようです。さっそく、事の顛末をお伝えしましょう。
守護天節の大騒動
事の発端は、守護天節の季節に入ったばかりのある晩のこと。警備の甘さが災いして、収監されていたいたずら好きのインプたちが冒険者ギルドの監房から集団脱走した。
牢を破ったインプたちは大胆にも都市内に留まり、ギルドに挑戦状を送付。インプ側が勝てば「指名手配を取り消し無罪放免にせよ」、冒険者ギルド側が勝てば「大人しく牢に戻る」という条件を叩きつけた。
その勝負の方法はというと、市民に化けたインプを見つけ出し、問答勝負に挑むというもの。問答に応じれば、その証として数枚のクッキーを差し出すので、それを「守護天節」までに合計999,999枚集めろというのだ。
このインプたちからの思わぬ申し出に対し、冒険者ギルドは受けて立つことを決定。どうやら、実力行使に出て街中で戦闘を行えば一般市民を巻き込みかねないと考えたらしい。そんな訳で、彼らは冒険者たちを総動員して夜な夜なインプ探しと、問答勝負に明け暮れていたのである。
かくして迎えた「守護天節」の当日。冒険者ギルドのカウンター前には、うずたかくクッキーが積み上げられていた。そして、当直の看守が監房を確認してみると、驚いたことに囚人のインプたちが、いつの間にかそれぞれの独房に戻っていたのだという。
冒険者ギルドにとっては、まさに「めでたし、めでたし」という結末。インプの追跡任務に従事していた隊員たちも心底安堵したようで、笑いながらクッキーを食べつつ取材に応えてくれた。
しかし、である。彼らが食べているそのクッキー。どうやったらこの短期間に、あれだけの数を作れるのであろう?
お土産として渡されたクッキーを貪り食いながら、その謎に考えをめぐらせていたところ、筆者はふと「ギサール」の繊維質らしきものが練り込まれていることに気づいた。……あの野菜はチョコボの好物で……いや、まさか……考えすぎだろうか?
恐ろしくなるので、これ以上考えるのはやめておこう。
オリバー・グッドフェロー