ハンターズムーン/双月の噂(はんたーずむーんそうげつのうわさ)
公式の読み物として旧the Lodestoneで紹介されていた読み物、「週刊レイヴン」の一つ。
旧the Lodestoneは閉鎖したため、現在は読むことが出来ない。
旧the Lodestoneは閉鎖したため、現在は読むことが出来ない。
ハンターズムーン/双月の噂 (2011/09/02) 編
早耳、地獄耳のキピ・ジャッキヤです。
今回もまた、街で噂の不思議な出来事をリポートするね。
何といっても今いちばん旬な話題といえば、小月ダラガブの様子がおかしいって話よね。
おさらいしておくけど、ダラガブはお月様の周りをぐるぐる巡る小さな月のことで、天文学者は「衛星である月を周回する孫衛星」って呼んでいるわ。
でも、私たちにとっては、月神メネフィナ様の番犬としての方が馴染み深いよね。メネフィナ様を害する魔物が現れたら、こわ~い番犬ダラガブが出てきて、ガブリとひと噛みして追い払うっていう神話を聞かされて育った人も多いんじゃないかしら?そのダラガブが放つ光が徐々に赤みを増し始めたものだから、普段は夜空に興味がない人でさえ毎晩、月を見上げてるってわけ。中には凶兆じゃないかって騒いでる人もいるみたいだけど、確かに原因がわからないのは不安よね。
そうそう、月といえばとあるウルダハの彫金師さんが、双月をモチーフにしたイヤリングを作ったものの盗まれてしまったとかで、大声で嘆いているのを見かけたわ。 件の彫金師ヨルドウィンさんが言うには、冒険者ギルドからボンバード退治に協力してくれた冒険者さんたちへの褒章品として、大量のイヤリングの発注を受けたそうなの。 そこで、月に見立てた大振りのパールに、ボンバード騒動のときに回収された隕石を砕いて作った赤い小月のペンダントをつけて、イヤリングを作ったんだって。 ところが完成した品を納品するため、各地に送る最中に「大きな白いネズミ」に盗まれてしまったっていうから、さぁ、大変。
でも、本当にネズミがイヤリングを盗んだりするのかしら?
昔っから、訓練したネズミで盗みを働く宝石泥棒「マウスボーイ」の存在が囁かれていたけれど、あれって出所不明の都市伝説の類よ? そんなわけで、ヨルドウィンさんは納期に間に合わなかったものだから、嘘をついてごまかしているのだと思われてるみたい。
さてはて、真相はどうなのかしら?
もし、街中で大声を出して嘆いている彫金師さんを見かけたら、話を聞いてあげるのもいいかもね。
それでは、今回はこのへんで!
キピ・ジャッキヤ